SUPER VINTAGEでは、北欧を中心としたプレステージヴィンテージ家具、日本の有田からは美術調度品、フランス・パリからはデヴィッド・リンチ氏のオリジナル石版画と、幅広いアイテムを取り扱っております。
その数あるアイテムの中から特に注目を集めているアイテムを数回に分けてブログでご紹介いたします。
一つ目のアイテムは、ハンス・J・ウェグナーの言わずと知れた代表作であり、ウェグナー自身が最期を過ごした老人ホームに持ち込んで愛用したという、ベアチェア。
AP19ことベアチェアは包み込まれるような座り心地で、座る方の体格に関わらずまたどんな姿勢でも受け止めてくれる他に類のない特別なイージーチェアです。
現在はPPモブラーから復刻版が製作されていますが、SUPER VINTAGEで現在お取り扱いをしているモデルは1951年〜1977年の僅かな期間のみ製作されていたAPストーレン製のヴィンテージ品です。
前に大きく飛び出したアーム部分とハイバックの背もたれは存在感のある佇まいであり、その最高の座り心地はまさにウェグナー作品の中で傑作の作品と言えるでしょう。
ウェグナーは自身が生涯でデザインをした500種以上の椅子の中から、このベアチェアを老人ホームに持ち込んで晩年を過ごしたそう。
彼がどれだけこのチェアに愛着と誇りを持っていたのかが伺えますね。
二つ目のアイテムは、ウェグナーの親友でもあるボーエ・モーエンセンが1959年にデザインしたチェア、Model: 2226 通称 スパニッシュチェア。
庶民の味方と呼ばれたモーエンセンは狭い家の空間を有効利用し、一般家庭でも手頃な価格で買える良質な家具の創作を常に目指していました。
モーエンセンはスペインを好み、何度か家族旅行に出かけた際、幾度となくインスピレーションを受けてきたそうで、
その中でもスペインの貴族階級に使われていた一枚革の木製椅子のアームの幅広さに感銘を受けたモーエンセンは、チェアとアーム本来の機能としてだけでなく、新聞やコーヒーを置けるという2つの機能を持たせることでスパニッシュチェアを完成させました。
スペインの伝統的な椅子の様式をモーエンセンが自身の解釈により、よりシンプルにリデザインされているこのチェアは、デザイン当時車の普及により仕事を失った馬具職人の救済をも考慮されているそう。
一枚革のデザインがいかにも庶民派のモーエンセンらしく、時が経つにつれて伸びてくる一枚革は座面裏のベルトで自分で締められる仕様になっています。
どちらも世界中でコレクターたちを魅了し続けている名作です。
ぜひ皆様、コンシェルジュルームにてその魅力を直接ご堪能ください。